機械システム工学科では、大学院への進学を奨励しています。ここでは、大学院へ行くかどうか迷っている人のために,統計データを交えながら推奨理由を明らかにしたいと思います。
メーカーへの就職は修士が有利
次のグラフは、「文部科学省:平成25年度学校基本調査」から抜粋した統計データです。
一番上のグラフは、全国の理工系大学卒業者に占める大学院進学者の割合を表しています。およそ4割の学生が大学院に進学しています。(本学科は約6~7割なのでこれより若干多いことになります)
上から2番目のグラフは、製造業の新入社員に占める、学士と修士の割合を示したものです。新入社員の5割強が、修士であることが分かります。
このように大学院進学者は、特に製造業(メーカー)への就職については、少ない人数で広い採用枠を目指すことになります。すなわち、
- メーカーへの就職は、大学院進学者のほうが有利
ということがいえるでしょう。ただし、3番目以降のグラフにあるように、メーカー以外への就職についてはその限りではありません。
研究・開発職を目指すには修士が2.5倍有利
次のグラフは、入社後の職種別に集計した学士と修士の割合です。
このように、研究開発職に修士が占める割合は、学士の約2.5倍ということが分かります。したがって、
- 入社後、研究開発職に就くには、大学院進学者が2.5倍有利
ということになります。以上をまとめると、統計的に、
- 「メーカー」で「研究開発職」に就きたい人は、進学によってその確率をかなり高められる。
ということがいえます。
ただし、メーカーで研究開発することだけが素晴らしい人生というわけではありません。自分の適性をよく見極め、我が道をいってほしいと思います。
修了生の進路
以上の統計を反映したものと思われますが、我々の専攻でも、修士号取得者の就職状況は極めて良好です。最近の実績は >>こちら
さらに、博士号を取得して企業よりも学術研究機関を志す者は,大学や研究所が募集する博士研究員(ポスドク)などの期間職に応募し,採用さ れるケースがあります。その後は狭き門ですが,努力の末に,大学や高専の助教に採用され,准教授,教授とキャリアを重ねていった例も多く存在します。