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宇都宮大学
流体工学研究室

研究紹介Research activities

ファインバブルの発生方法と気泡特性

 ファインバブルはその非常に小さな気泡径によって様々な特性を持ちます。
 代表的なものに以下のような特性があります。

(1)水面への上昇速度が非常に遅い。
   (直径10μmの気泡で100μm/s程度の上昇速度)
(2)気泡表面に帯電作用がある。
   (蒸留水中で発生させた場合、−30〜−40mVに帯電)
(3)自己加圧効果がある。
   (直径10μmで約0.3気圧、1μmで約3気圧、環境圧に応じて加圧される)

 このように様々な特徴を持ったファインバブルですが、いまだに解明されていない部分も多く、現在もファインバブルに関する実験や研究が盛んに行われています。

 我々の研究室では独自のファインバブル発生装置の開発とファインバブルの気泡特性と気泡挙動のかかわりについての研究を行っています。

 (1)ファインバブル発生装置の開発
 シンプルなつくりにより低コストと堅牢さを併せ持ったファインバブルの発生装置を開発し特許を取得しました。洗浄効果を利用した工学的な利用法やファインバブル人工泉を発生させることによる入浴効果を高めるなど様々な分野への応用を考えており、専門的な施設だけでなく民間への普及を目指しています。
(特許第4884693号)


 (2)ファインバブルの収縮挙動の研究
  ファインバブルはそのユニークな気泡挙動によって様々な分野に応用されています。そういった気泡挙動はファインバブルの気泡特性と紐づいていると考えられその関係性を解き明かすことは非常に重要なことです。本研究室では気泡特性の中でも特に表面電位に着目して気泡ダイナミクスに与える影響を研究しています。具体的なものの一つには、気泡の収縮挙動について表面電位の違いによる影響を研究しており、表面電位による気泡寿命や収縮時の界面の違いなどを評価しています。


  これまでの研究により得られた成果をこちらに紹介します。

  (1)ファインバブル発生の様子
 ファインバブル が発生している様子を動画でご用意しました。
 パイプの周囲に放出されている白い煙のようなものがファインバブルです。
 ファインバブルは、滞留時間が長く高密度に水中に存在するため、光の散乱により白濁して見えます。


  (動画はスマートフォンでは見れない場合があります)
図1.ファインバブル発生の様子

  (2)ファインバブルの収縮挙動
 ファインバブルは内部の気体が溶け出ることで、水中で収縮し最終的に消滅するというユニークな挙動を示します。そのような収縮挙動についてマイクロスコープを用いて観察したところ、ファインバブルの表面電位が収縮挙動に影響を及ぼすことがわかりました。



宇都宮大学 流体工学研究室

〒321-8585
栃木県宇都宮市陽東7-1-2

お知らせ

2023.4.6 新4年生配属


今年度は4年生が新たに8人配属になりました。

2021.3.10 高久湧斗君 受賞


高久湧斗君(博士前期課程)が,若手優秀講演賞を受賞しました。

2019.12.17 成田洸杜君 受賞


成田洸杜君(博士後期課程)が、Best Paper Runner-Up Awardを受賞しました。

新着情報

2023.7.3

HPを更新しました。