タンポポは、野を吹き渡る風によって種子を遠方に分散させるため、その形態は気流との相互作用において最大の抗力(浮遊性能)を発生し得る構造として進化したといえます。
一般に浮遊的飛行において、抗力(抵抗)を増大させて浮遊性能を向上させるには、膜や板状構造で流れに対する物体の投影面積を大きくし流れを妨げること(例えばパラシュート)が重要だと考えられています。しかし、空中を長期間、長距離浮遊できるタンポポ種子は、冠毛と呼ばれるスケスケの綿状構造体に吊るされふわふわと空中を浮遊します。
そこで、冠毛隙間構造が引起す大抵抗空力特性の発生メカニズムを解明し、タンポポの種子が空中を浮遊するかのごとき、無動力かつ静粛性に優れ驚異的に長い距離飛行できる空中移動特性の優れた小型飛行体を実現するための基礎研究を行います。
2023.4.6 新4年生配属
今年度は4年生が新たに8人配属になりました。