研究紹介Research activities
フラットスカルに関する研究
アーティスティックスイミングは,音楽に合わせてプールの中で様々な動き(演技)を行い,芸術性や表現力を競うスポーツで,オリンピックでも正式種目として注目されています.演技中には,水中での姿勢維持などの推進技術が重要となります.
推進技術の代表的なものがフラットスカルと呼ばれる水面下での上肢運動で,これにより揚力(浮力)を生成しています.フラットスカル動作では,動作方向(流れと手部の相対速度)を変える際に,流れに対する手の角度(迎角)を変化させて,渦を生成しています.この渦は揚力生成に重要となりますが,その発生・成長過程,動作中での渦構造の三次元性など不明な点が多いです.渦生成に関係する手部の動かし方(迎角変化速度、運動方向が変わる際の手部の速度差)を明らかにすることで,より効率のいい揚力生成につながり,競技の質向上に貢献できると考えます.
本研究では,水泳経験者に動作をしてもらい,スキルの違いでの動作の違いと発生する渦流れの違いを調べることで,渦の三次元構造を明らかにすることを目的としています.

フラットスカル動作中に発生する渦
宇都宮大学 流体工学研究室
〒321-8585
栃木県宇都宮市陽東7-1-2
2024.7.21 鈴木湧人君 受賞
鈴木湧人君(博士前期課程)が,ベストプレゼンテーション賞を受賞しました。