研究テーマ
◇1:固体接触部の潤滑膜の厚さ、挙動に関する研究
複雑なトライボロジー現象の解明を目指し、「すべり接触」あるいは「すべり−転がり接触」における接触部をCCDカメラ、高速度カメラで捉え、油膜の挙
動、油膜形成に及ぼす粗さの大きさ、方向性などの影響について検討する。
◇2:固体接触部の温度に関する研究
固体どうしが接触し相対運動すると、接触面及び潤滑剤の温度が上昇する。このような温度について、赤外線カメラで測定し、各種条件の影響について検討す
る。
◇3:針状ころ軸受の運動性能
小型ながら高負荷容量を有するラジアル型及びスラスト型の針状ころ軸受を対象として、トルク、温度特性、摩擦特性などの測定を行って性能を評価・検討す
る。
◇4:各種微細構造付固体表面の摩擦について
微細構造表面の方向性や大きさが摩擦などに及ぼす効果について検討する。
◇5:微小変位特性のナノ位置決めへの応用
二つの面を接触させて横方向に力を加えると、互いに大きく滑る前に僅かな変位(1万分の1mmほど)が生じる。この僅かな変位を利用して、ナノオーダの
精度を持つテーブル精密位置決め機構の開発を試みる
◇6:種々の環境下における微小接触部の変化
本研究室独自のスパッタ薄膜を用いる固体接触部の検出方法を用い、湿度などの環境を変化させ、そのときの微小接触部の様子をナノメータスケールで詳しく
調べる
◇7:マイクロトライボロジーの基礎的研究
分子動力学法(MD法)という方法と走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用い、原子的スケールで摩擦や摩耗を解き明かす。マイクロマシンの開発には欠かせ
ない研究です